聞いて欲しい独り言

こんな人も生きてますよ 離婚、パート・アルバイトの掛け持ち、子どもの独立、そして息子家族との同居、親のこと~

災害時避難所のホームレス受け入れについて

前回・前々回の台風で、行政の避難所運営において取り上げられた、ホームレスの受け入れ問題について、私の考え方をまとめてみたいと思います

 

地震のように突然避難せざるを得ない場合と、台風のようにある程度事前に避難の必要性が取りざたされている場合とで、分けて考える必要があると思います

 

前者の場合は、すでに被害に合っている人が助けを求めて避難所に来るのだと思われます

ですから、ホームレスでも観光客でも地域住人と同様に受け入れることになるでしょう

被災したわけでもないのに、食事だけを目当てに来る人がいたとしたら、そこで行政や地域住民との繋がりを、改めて感じてほしいと思います

 

問題は、後者のケースです

どんな事情があるにしろ、全ての社会的責任を放棄して生きることを選択した人が、避難所が開設されたからと言って、いの一番に陣取って食事を要求するようなことも想定されるのです

うがった見方をすると思う方もいるかもしれませんが、私には、こんな経験があります

 

私は以前、お寺で働いていました

勤めていた寺には、奥様曰く「おもらいさん」が数人、不定期に、繰り返し訪れてきました

身なりが特に変わっているわけではなく、人によっては山門手前でリュックを植え込みの中に隠してきたり、離れたところに自転車を停めてきたりしていました

そして、毎回自らをホームレスと名乗り、「仕事が見つからないので、食べるものがない」「〇〇まで行く電車賃がない」「少しでいいのでお金を恵んでほしい」と泣き入りそうな声で物乞いをします

警察からは、絶対に施しをしないようにと言われていました(警察に来れば事情聴取の上、なにがしかのお金を貸すことになっているそうです)が、居座られても困るので、一律200円を差し上げるようにしていました

頭を深く下げてゆく人もいましたが、中には、「ちぇっ」と舌を鳴らす人もいました

最も頻繁に来寺していた若い男性は、いつも200円を押し抱いて辞した後、寺内の慰霊塔や六地蔵を回り時間をかけて手を合わせ、お賽銭を拾っていきました

ある時、その彼が、近くの交差点でマウンテンバイクにまたがってスマホを操作しているのを見かけました

ナイキのスニーカーにサコッシュと、スタイリッシュな姿に驚いてしまいました

世の中には、施しを当てにして生きている人もいるということです

 

行政の限りある労力(資力はともかく)を、そちらに取られてしまうことに、何ともやるせなさを覚えます

 

そこで、私が考える解決策は、「事前の自主避難時の食事は、自前もしくは有料にする」ことです

これだけで、事前避難される方は、かなりしぼられるのではないでしょうか

一人でいるのは心細いと感じる方は当然いらっしゃるでしょうし、心細いのが理由ならば、自分の食事くらいは用意できると思います

事前避難をするにあたっては、大事なお金や身分証を身につけていくはずです

ホームレスの方は、一人でいるのはむしろ得意なので、食事も出ないのに避難所に来るとは考えにくいです

橋の下にお住いの方は、当然、早めに高いところに移動していただきたい

ネットカフェにお住まいの方も、自分のやり方で命を護って欲しい

どの命も尊さに優劣はありません

 

命が危険にさらされる場合、または自宅が危険な状態である場合には、どんな人であろうと避難所で受け入れるべきです

 自分の命を護るために避難所に行って、隣の人の匂いが嫌だとか言っている場合ではありません

 

訪問リハビリの仕事をしている人に聞いた話では、患者さんは当然、身体の不自由な方なので、汚れた自宅にお住まいの方が多いそうです

患者さんの体に直接触れてリハビリをするのは仕事だから一生懸命やるけれど、本当は靴を脱ぐのもためらってしまうことがある、ということでした

 

訪問リハビリを必要とするような方は、なるべく早く避難をしてください

行政は、こういう方々こそ、食事有料で事前受け入れをしなくてはいけません

一日でも早く、身体が動くようになって、身の回りのことが自分でできるようになることを祈ります

 

私が電車に乗ったって、タバコの匂いが自分の服に移らないか気になってしまうような人も、たまにいますよね

 

いろんな人が、この社会で生きています

 

人に何かしてもらうことより、人に迷惑をかけない、できれば人の役に立つことをする

そういう人間になりたいと思います