DaiGoさんの非難する被害者実名報道の正義だったこともある件について
DaiGoさんのスーパーチャット
すごい熱量のDaiGoさんのYouTubeスーパーチャットを見ました
たまにTVでしか見たことがなかったので、こういう人だったのか、と驚きました
DaiGoさん、カッコイイです
多くの人が日頃から思っていたことを、世間に名前と顔が出てる人が公の場で自ら発信してくれたってことが小気味よい!
メディアに出てる人はメディアからの恩恵を受けている人で、その力の大きさを知っていますからね
ご本人も動画中でおっしゃっているように、今後、各方面から圧力がかかるでしょうね
そして、DaiGoさんを利用してまた儲けようとする輩も出てくるでしょう
そのときはDaiGoさん、思いっきり出まくって、ご自分の活動資金を稼いでください
たくさんのこっち側の人が、スカッとすること、またやってくれるに違いないから
ところで、実名報道が有益だった時代もある
私はかつて、TVのニュース報道のスクロールする字幕スーパーの死者・行方不明者欄に友人たちの氏名を確認し、途方に暮れながらも慌てて行動を起こした経験があります
事故の場所と日時からわが身に覚えのある件だったからね
何人かの知人を通して私に連絡がきたのは翌日になってからでした
亡くなった友人や負傷した友人たちの家族に直接、経緯や容態を問い合わせるのはためらわれ、収容病院のアナウンスがなければ、駆け付けることもできませんでした
33回忌も過ぎたけど、今までその家族の方々にも私たちにも必要以上の取材を受けたという話が出たことはありません
あのころは、ニュース報道においては実名報道は当たり前だったし、現在のような過激な取材報道はなかったと思います
ワイドショーでは連日被疑者がマイクの前でパフォーマンスをしたり、芸能人が囲み取材や自宅インターフォン取材をされたりしていましたけどね
個人情報保護法
2003年に個人情報保護法が施行されたのは、高度化された情報社会において個人情報が事業者等によって垂れ流しされて、個人の権利・利益を侵害する事例が増え世界的にも問題化されたからです
昔は、学校のクラス名簿や住所録は毎年のクラス替えごとに生徒に配られるのが当然でしたし、一度何かに応募したりすれば聞いたこともない会社から営業を受けたりするのを不思議とも思いませんでした
個人情報は守られるべき財産だという認識がなかったんですよね
でも、今はそんなこと言ってられません
誰でも知っているように、他人の個人情報で商売をする人、儲けようとする人、それをだまし取ろうとする人がいて、かなりの被害が出ています
更に、ネットで簡単に検索し、それを利用することもできるし、裏を取ることなく匿名で拡散することもできるわけです
ニュース報道のワイドショー化
事件や事故の被害者やその周囲の人からのコメントを、ワイドショーではないニュース番組でも流すようになったのはいつ頃からでしょうか
「惜しい人を亡くしました」的な慣用句型から、「今朝、おはようって挨拶してくれたばかりなのに」という驚嘆型のものや、「職場ではいつも優秀なセールスマンで部下にも慕われていました」みたいな絶賛追悼型など、被害者を身近に感じるためのコメントを盛るようになってきていますよね
本当に悲嘆に暮れている人はこんなに饒舌に語らないんじゃないか、とも思うくらいマイクに向かってしゃべる人が顔を出さなかったり、取材されていることに快感を覚えちゃってるんじゃないかと思えるような人がいたりするけど、あれは、ニュースに必要でしょうか
執拗に思い出話をさせて、言葉に詰まったり涙をこぼしたりする表情をアップにしたり、しゃがんで手を合わせてる献花者に下からのアングルでフォーカスしたり、これってどういうこと?
どういう神経の人がこれをやらせて電波に乗せているの?
これは、DaiGoさんもおっしゃっているように、人は悲惨な物事かつ具体的な事象に対してより注目度が高まるという習性を視聴率に利用していると言わざるを得ません
ニュースがショーとして視聴率を競うフィクションになってしまってるんです
NHKも視聴率戦争?
そして、公共放送だからといって事実を事実として報道してしまうと、他の民間メディアに餌を撒くことになるわけです
それは、民間メディアの利益にはなるけれど、被害者や視聴者の利益には決してなりません
現代の情報社会で一役を担うつもりなら、そここそ考慮するところですよね
メディアがあのようにえげつないのだから、匿名のSNS発信者がさらに非常識な行動に出るのを抑えられるわけがありません
DaiGoさんは今回の京アニ事件で怒っていたけれど、2016年7月に起きた相模原障害者殺傷事件だって、今年5月の川崎通り魔事件だって、被害者やその遺族が、事件の後、どれだけ傷つけられたか想像するに難くありません
モラルで規制できるか
そんな2次被害を防ぐためにはモラルを説いているだけではダメなんです
そもそも、日本人は道徳性が高いとか、慎み深いとかいっていたのは、それこそ昔の話です
右へ倣えの受け身習性でいながら、見栄っ張りで僻みっぽくて陰湿だということが、このネット社会になってあからさまになったのではなかったですか
自分が直接関係のある知り合いの情報ならば、自分の持つネットワーク内で集めることができるはずだし、第三者が相手の実名を知りたければ、自分の氏名・身分を明かして、しかるべき機関に申請するとか、情報の入手経路を残す規制を施すべきだと思います
もちろん、匿名の発信を排除することで、責任の所在と信憑性を確保する手立ても必要になるでしょう
世の中、そんな簡単に交通整理のできるものではないけれど、罪のないばかりか被害にあって苦しんでいる上に貶められる人がいる以上、相応の規制措置を取らなければいけないと思います
また、”情報格差”という角度の違う問題も
田舎では新聞の地域面に今でも訃報欄があって、政治家でも芸能人でも社長でもないどこそこの一般人が、いつ死んでどこで葬儀をするかを遺族がこれまた実名で掲載料を払ってまで載せています
これには私も驚きを禁じ得ません
それを見ることができるのが、新聞を取り続ける一番の理由だと明言する高齢者がいるのも事実です
こんな情報、利用しようと思えばいくらでも悪いことに使われてしまうでしょう
新聞だってその昔はなかった それがあるのが当たり前になったのと同じくらいの変化が、今起こっていることを、全体で理解しなくてはならないと思います
急速に高度化した情報システムに順応できない人々がいることを忘れてはいけません
そして、これからも情報ツールはさらに進歩を続けるし、誰でも年を取るのだから、そのことにも手を打っておかなければならないと思います